努力論 (岩波文庫) |
成功や幸福にたどり着くには?そのためには、身も心も良くしていくための努力が必要だということだ。
物事が上手くいかなかったら、運命を恨むのではなく、自分の努力が足りなかったのではと考える。悲運を牽き出す者は、自分を責めないで他人を責めてばかりいるものだ。 自分を本当に改めようと思ったなら、昨日までの自分を捨てなくてはならない。 露伴氏は惜福、分福、植福の三説を説く。福を使い尽くしてしまうのは、惜福の工夫に欠けている。自分から福を分け与えれば、人もまた自分に福を分け与えるだろう。そして、露伴氏が最も重要と説くのは、植福。一心一念の善良なる働きは、将来大きな幸福を生み出すかもしれない。 比較的狭い範囲において努力をすれば、平凡な人でも世に対して大きな貢献をするであろう。 そして、露伴氏は「張る気」が重要であると説く。散る気では何も成し遂げられない。努力は「力めて気を張る」のであり、気の張りは「おのずからに努力を生ずる」のだという。つまり、努力している、という感覚なしになせる努力であるべき、ということだろう。 難しい言葉を多用していて、読むのに時間がかかるかもしれないが、ゆっくり文字を追っていけば、ピンとひっかかってくる部分が出てくるでしょう。 |
五重塔 (岩波文庫) |
建築を志すものに、この一冊は是非読んでほしい。
耐震偽装事件や景観利益の裁判などいろいろと世間を騒がす建築。 しかしそもそも建築とは何なのか。 私たちは何を建てようとしているのか。 それを教えてくれる作品だと思います。 |